耐震診断とは
今お住まいになっている住宅が、今後来るであろう大地震に対してどの程度耐えられるかを数値(評点)で判定することです。
但し、耐震診断をする前にみなさんにやっていただきたいことがあります。
1、各居室から玄関等の出入口までの廊下など(避難経路)に倒れやすいものなどが置いていないか
2、非常用の飲料水・食料などはすぐに取り出せる場所においてあるか
3、火気の始末(ガスコンロ・電気ブレーカー等)はすぐに止められるか
4、地域の避難場所は知っているか
5、家具の転倒防止策
6、家族との連絡手段の確保(災害伝言ダイヤルなど)
日頃からの防災意識持って頂いてからの耐震診断をお勧めいたします。
これは、私が実際に耐震診断の調査にお伺いした時に、
建物の耐震性の事に心配事が集中して出来ていない人が結構いらっしゃいます。
非日常的な大地震が来た時、人はパニックとなります。
建物の耐震診断・補強工事をして安全な建物にしてハード面だけ
クリアしても上記のようなソフト面のクリアも必要です。
両方クリアして地震対して備えましょう。
なぜ耐震診断が必要なのか?
現在に至るまで地震が起きるごとに改正されてきました。
A 1950年(昭和25年) 旧耐震基準 建築基準法制定
1964年 新潟地震
1968年 十勝沖地震
1978年 宮城県沖地震
B 1981年(昭和56年) 新耐震基準 耐震基準の大幅な改正 建築基準法施行令改正
1995年 阪神・淡路大震災
C 2000年(平成12年) 新耐震基準の強化
昭和56年以前建物は、壁の量(筋交い)が少ない・基礎が無筋コンクリートなど耐震性に問題があるため耐震診断をお勧めいたします。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f300401/
BからCまでの建物も要注意です。
(壁の配置・バランスが悪い・柱の接合部に金物が無いなど)
C以降の建物は建築基準法を満たしていれば、ほとんど建物で倒壊する可能性は低いのでご安心ください。
但し、上記内容は全ての建物に当てはまるものではございませんので、ご了承ください。
耐震診断のセルフチェック
前述の通り、1981年以前に建てられた場合は、耐震診断が必要な場合が多いです。
まずはセルフチェックで確認されてみてはいかがでしょうか?
セルフチェックでわかる耐震性に問題がある住宅によくある症状
①基礎外周部に多数のひび割れがある。
②モルタル外壁の場合、局所的なひび割れ。
③サイディング外壁の場合、局所的な目地の割れ、隙間。
④建具の開閉不良、床の沈み。
⑤内装クロスの規則的な、ひび割れ。(タタミ1畳分程度)
耐震性が不足している住宅は、震災時のニュース報道で見るように、地震の時にはまず1階部分から倒壊します。1階部分をリフォームの計画をしている場合は、同時に耐震リフォームも実施するとコストダウンになります。
上記①から⑤の症状が1階部分に現れたら、一度耐震診断を熟知した建築士に
建物の安全性を診断してもらうサインです。
耐震診断の業者の選び方
また、下記に当てはまる方も、一度耐震診断に詳しい建築士にご相談されてみてはいかがでしょうか?
- ・大型リフォームを行うので確認しておきたい
- ・自宅の老朽化が気になるようになった
- ・中古住宅・マンションの購入を予定している
- ・自宅の図面がないので不安
- ・自治体からの助成金を使いたい
- ・大きな地震で家が倒壊するのが怖い
- ・無料耐震診断をしてもらったが、結果が心配
無料診断にご注意ください!
突然訪ねてきて、
「この建物は、かなり老朽化しています。このまま放置すると大変ですよ」などと
不安を煽って耐震診断をさせようとするケースもあるようです。
建物を見ただけで耐震診断が必要かどうかは判断できるものではありませんので、お気をつけ下さい。
耐震診断は誰ができるの?
上記でご説明しました通り、現在の新耐震基準と比べてどのくらいの耐震性があるか確かめるのが「耐震診断」です。
「耐震診断」は専門の知識と経験が必要ですので、誰でもできる訳ではありません。
耐震診断を熟知した建築士にご相談下さい
当事務所の代表は、建築士になる前は11年間鉄骨工事の建築職人をしていました。
一級建築施工管技士の資格も取得し、木造や鉄骨造の構造躯体を多数施工してきました。
経験から洞察力は有る方だと自負しております。
現在のご自宅についてご不安な方、耐震診断をしてみませんか?
ぜひお問い合わせください。