その建物調査員は、現場の施工を知っていますか?
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その建物調査員は、現場の施工を知っていますか?
2016年05月05日(木)10:46 PM
一般的なインスペクション(建物調査)は、簡単に言うと現地で建物の
劣化事象を写真に撮りながらチェックして報告書をメールや郵送して
おしまいが殆どだと思います。
例えば、調査時に浴室側の外壁部分にひび割れ(業界用語でクラック
と言います)があるとします。報告書の表記は劣化事象として
「浴室側外壁部分にクラック有り」となりますが、大事なのはその原因を
推測できるか、できないかが調査の精度に大きく影響してきます。
原因が、「外壁の厚み不足か基礎の不動沈下か地震力や風圧力による
建物揺れの問題か又は、浴室内の防水処理によるものか」など
その他多くの理由が考えられます。あたり前ですが、劣化事象が発生
している所は、必ず原因が有ります。
ダメな所を見てダメとは誰でも言えます。大事なのはダメな所を見て
原因として何が推測されるのか、またその中で一番確定に近い原因は
どれかを示し、さらに修繕などの改善策の提案をしていくことが本来の
建物調査員の仕事です。
劣化原因を推測するには、建物調査員に施工経験があることが非常に
重要です。